〈縹色の詩章〉
日本列島でも、時節遡(さかのぼ)ること1万5千年ほど前、
水面下に在った地は、隆起して各地の平野を成形し、
「八雲立つ出雲」平野は、山陰一の穀倉地帯となり、
宍道湖(しんじこ)は、iZUMO側に閉じて、斐伊(ひい)川が流れ込む、
汽水(きすい)湖となり、海水魚と淡水魚が共生する、
ヤマト蜆(しじみ)の大繁殖地となり、湖には、白鳥・雁・
鴨・ホシハジロ……あまたの、渡り鳥の飛来するよ。
出雲 iZUMOは、こんこんと「雲わき出(い)ずるクニ」、
近間(ちかま)の日本海や宍道湖から、立ち昇る水煙によって、
たくさんの雲の産まれ出てくる、イノチ集う古里(まほろば)。
と、雲には真実の姿を覆い隠す、秘めごとの意もあるる。
雲涌(わ)き出(い)ずるiZUMOは、どんな〈真理〉隠している?