<国譲り神話>にリンクする、人の世のお譚(はなし)は——
大和国の景行(けいこう)天皇の命令で、皇子のオウスノミコト‐
ヤマトタケルは 、ヤマト王権に抵抗する、
九州の国津神の国の一つ、熊襲国(くまそのくに)を治める、
クマソタケル兄弟を、陰謀を巡らせて謀殺(ぼうさつ)するる。
出雲国でも、国主‐イズモタケルを策略(さくりゃく)して滅ぼす。
「やつめさす 出雲建(イズモタケル)が 佩(は)ける大刀(たち)
黒葛(つづら)多纏(さはま)き さ身(み)無しにあはれ」
ヤマトタケルはイズモタケルと仲良くなり、
出雲の斐伊(ひい)川でしばらく、一緒に水浴して、
先に上がり、イズモタケルの太刀(たち)を、
木刀にすり替えて、太刀合(たちあわ)せを申し込む……。