摩周湖‐神の湖(カムイトー)の水が、湖底より沁(しみ)落ち、
伏流となって、11㌖ 離れた〈神の子池〉に到り、
コンコンとコン・コンと湧出していたと、
伝承されているるも……日-日(にち-にち)、1万2千トン!
もの湧水は、水質検査により摩周湖ではなく、
その外輪山への降水が水源となっていた、らし。
底い深くまで透明に澄みきった、緑青色(ターコイズブルー)の沼には、
幾本もの倒木が腐らずに、交差して沈み込み、
その間隙を縫って、イワナに似た朱斑点(しゅはんてん)‐赤腹の、
オショロコマ達が〈神の子〉を、背に乗せて、
ゆうぜんと泳ぎ回わり、新緑のシラカバが、
湧き水で揺らいでいる、水面を染めている。
ブナ・ミズナラ・エゾイタヤ……の原生林が、
ぐるり抱擁しているる——この伝説(フォークロア)的アートを、
〈神の子池〉に、どなた神さまがデザインなさった。
大自然の河川の流れ‐エネルギーの源が、
泉ならば、人類(ヒト)のイノチの働きの源泉(いずみ)は、
先人から、おヘソの奥に潜む《ミタマ(魂)!》と聴く。