『日暈(がさ)・月暈・心暈(がさ)』No.3

「シャラシャラ シャンシャン 鈴つけた 

お馬にゆられて ぬれてゆく 」

——有史はじまって以来の、猛暑かな! 

世界はまたたく間に変容・変貌してゆき

エベレストの永久‐氷結の、氷河も溶け出して

年経(へ)めくるごとに氷河は、20㍍後退して行き 

氷河湖が決壊寸前まで、成長しているらし。

世界中いたる所で、自然‐大災害が頻発してる。

2019年末、オーストラリアで森林大火災

2020年2月14日に鎮火する! も

コアラとカンガルーの国、10万平方㎞が焦土となり

10億匹以上〜100万種以上の、動物種が焼かれ

絶滅の危機に瀕している、植物・昆虫たち——

人災と言う偽‐科学者のあり……そ、自然大災害なり?

『日暈(がさ)・月暈・心暈(がさ)』No.2 

「一人で傘からかさ さしてゆく 

  傘ないときゃ 誰とゆく」

梅雨が明け始めて、どこまでも澄みきった 

夏の空、逢魔(おうまが)時の暮れなずみ、夜闇に沈み込む

かい間、十数分ほど〈薄暮(はくぼ)!〉と呼ぶ

夜空〜風景が明朗に、群青色に晴れ渡る。

カメラ・アイに、至福・奇跡の時のあるる。

次第に靄(もや)いていって、すっかりお天道様の影も

西方浄土に沈みおり、まん丸いオレンジ色の月が

シャンシャンしゃしゃり出て、雲〜流れ

月に暈(かさ)が掛かり、月暈(つきがさ)が告げるナチュレな

天気予報は外れることなし——明日は雨の降るる

酷暑を慰撫(いぶ)して、そぼ降る雨よ

都市‐砂漠に淚るい・涙・流滴(るてき)・・・黒珠(ぬばたま)の鴉なく

『日暈(がさ)・月暈・心暈(がさ)』No.1 

——童謡「雨降りお月(さん(*註))」との共作(コラボレーション)

               中嶋 稔

「雨降りお月さん 雲の蔭 (かげ )

  お嫁にゆくときゃ 誰とゆく」

わけもなく胸心(むね)が痛く、苦しいからと言って   

すっぽりと心を、覆い隠してしまうわけにも

ゆかぬので、虚心坦懐(きょしんたんかい)〈無心!〉を忘れた心には

せめてもそっと、雨傘を掛けて上げようか。

「雨〜雨〜降れ〜降れ、もっと!」とくべつに

理由(わけ)があるでも無し、不安・寂寥・虚無に

襲われるこころを、時々に洗い流そう……

日々刻々、眼に視えぬ異次元世界から降りしきる

ストレス原因の障り・汚れのアメには、せめても

竹籤(ひご)で組んだ油紙の雨傘を、そっとさして上げようか

『大雪山は・・・』 No.1

北海道大雪山系の旭岳、ロープウェイの終着駅〈姿見駅〉

火山‐旭岳の各所の噴火口から

いく筋もの白い硫黄煙が、立ち昇っているる

「池!」と見間違(みまが)う、青い・碧(あお)い空が映じた池に

水が溜まっているかのよう、観る角度で

万年雪が水溜りに視える。「侵入禁止」の

柵越しに潜む、3万年前の氷河期の記録!

ぐるりにはあまたの、高山植物が生息しているる。

白い花弁の真ん中に黄色の花芯(かしん)、咲くチングルマの群落

残雪の雪渓がまぶしい……赤い萼(がく)に、淡いピンク色の

エゾノツガザクラ、葉は栂(つが)の木の針葉に似て。

『扉を開けて 開ける星』No.3

久しく閉じ込めていた、自身の心の扉を

そっと開けるかに、玄関の扉から出て行くと

石段の横に忘れ物であるかのよう

手動のゼンマイ式‐柱時計が、ひっそりと

立て掛けてあった——円形の時計盤がいくつか有り

日本列島‐時間と、地球‐各国世界時間と

重層する宇宙の、いくつかの宇宙時間を

ゼンマイ式‐振り子音が、刻んでいる

コチコチ・コチコチコチ・コチコチ……

地に伏して、微睡(まどろ)んでいた風が

むっくりと起き上がり、ぐるりひと巡り

辺りを見渡してから、飛び出した。

瞬き始めた、銀河の輝きで、

視えなくなっていた、新た世界への

始発駅‐星座〈開ける星!〉を目指して

コチコチ・コチコチコ・コチコチコチ……

無限数(あまた)〜生命・宇宙の発生の源

新誕生した《無源》に至る、光り道が

ひときわ輝きを増しているる、よ。

『扉を開けて 開ける星』No.1

一晩中「どなた?」かが、玄関の扉の

叩き金(ドア・ノッカー)で、ドアを叩いている

コツコツ・コツコツコツ・コツコツ……

風は無く、一本で杜もりのような庭の大楠(おおくす)から

千年余〜抱えていた静寂が滴となって落ちている。

ミニ展望台のある二階の天窓の、はるか

久遠の向こうには、数珠(ずず)黒い幾層もの

宇宙塵芥(ダークマター)を突いて、見たことことのない星が

一点! ミクロな穴を穿うがっているかのよう。

星の名は「開ける星!」

肉眼では視ることの叶わない

銀河宇宙を、10億個集めた〈三千大千世界〈*〉〉

わたくしたちの宇宙の、終着駅〜&そして〜

ここを出でて、広大無辺・無窮の

外宇宙に向かう、始発駅ともなるる。

「宇宙浄化・宇宙革命!」を敢行(かんこう)している

神々の集う「革命の星」とも呼ぶ。 

詩文『せ・つ・な・い!』

——これより、哀しみの故里(クニ)へ

そのはじめに「か・な・し・み」のあり

哀しみはやがて「せ・つ・な・さ」に変わり

せつなさは、限りなく希求(Desire)して

傷つき挫折した「お・も・い」と、むすぼれ

その傷口にさらに、傷を重ね

うち捨てられてきた、数々の「こ・こ・ろ」の行方

越し方の筋道、その糸口を探し……何処までも

遥かはるか無限の彼方と、思(おぼ)しき処まで尋ね

あぐねながらも、辿りゆく

その始まりの、初源と思おぼしきところへ

『モロッコ・サハラ砂漠』No.2 ——稲穂の旅

  稲作や 原始(Primitivoプリミティブ) 

  アフリカで発芽して

  文明各地に 伝播〜生育す

                       〜

稲作の種は、アラビア半島を経て、

現‐インド洋上で繁栄し、〈仕組み革命〉に失敗して、

天変地異が起こり、海没してしまった、

〈レムリア(大陸)文明!〉の叡智(Sabiduriaサビドゥリーア・情報が、

そっくり、〈インダス(川)文明!〉の地に移行して、

モヘンジョダロを中心に、栄枯〜盛衰し、多神教の、

古代宗教・バラモン教は、アーリア人の侵入によって、

ヒンドゥ教と変性しやがて、一神教的な理念の仏教に、

一時的に押さえ込まれてしまった、その地に、

稲作は伝播され……やがて稲穂は、中国大陸の文化圏を経て、

古代‐日の本・出雲の、国引き神話の地〈稲佐の浜〉に、

はるばると、ゆったりとやって来たらし。

『モロッコ・サハラ砂漠』No.1   ——稲穂の旅

「良し!・悪し」「善も・悪!」

「好き・嫌い!」「ハイ!・イイエ」

裏〜表な言葉たちが、それぞれに、

秋〜満天の空に溶け、たなびく雲となり、

砂漠行く、隊商の姿を模した雲と結ぶ

……昔むかし(Érase una vez)

はるか北アフリカの、人類の始祖・

アダムとエバが、生まれ来た、

故里の地を、目指しているるか。

《月の砂漠》の唄に似て、

オオククニ‐皇子(príncipe/プリンシペ)と、

スセリ皇女(Princesa/プリンセサ )さまと、

砂嵐で離れ、離れにならぬよう、

互い紐で結んだラクダに、揺らり〜

ゆられて、サハラ砂漠ゆく、

アフリカはモロッコ国、

サハラの砂漠も、昔しむかしは、

緑豊かな森林・草原地でした。

人類発生の地・アフリカでは、

新説‐アダムとエバ(イブ)一族は、同時期に、

あちらこちで、多民族発生していたらし。