『日暈(がさ)・月暈・心暈(がさ)』No.2 

「一人で傘からかさ さしてゆく 

  傘ないときゃ 誰とゆく」

梅雨が明け始めて、どこまでも澄みきった 

夏の空、逢魔(おうまが)時の暮れなずみ、夜闇に沈み込む

かい間、十数分ほど〈薄暮(はくぼ)!〉と呼ぶ

夜空〜風景が明朗に、群青色に晴れ渡る。

カメラ・アイに、至福・奇跡の時のあるる。

次第に靄(もや)いていって、すっかりお天道様の影も

西方浄土に沈みおり、まん丸いオレンジ色の月が

シャンシャンしゃしゃり出て、雲〜流れ

月に暈(かさ)が掛かり、月暈(つきがさ)が告げるナチュレな

天気予報は外れることなし——明日は雨の降るる

酷暑を慰撫(いぶ)して、そぼ降る雨よ

都市‐砂漠に淚るい・涙・流滴(るてき)・・・黒珠(ぬばたま)の鴉なく