「一人で傘からかさ さしてゆく
傘ないときゃ 誰とゆく」
梅雨が明け始めて、どこまでも澄みきった
夏の空、逢魔(おうまが)時の暮れなずみ、夜闇に沈み込む
かい間、十数分ほど〈薄暮(はくぼ)!〉と呼ぶ
夜空〜風景が明朗に、群青色に晴れ渡る。
カメラ・アイに、至福・奇跡の時のあるる。
次第に靄(もや)いていって、すっかりお天道様の影も
西方浄土に沈みおり、まん丸いオレンジ色の月が
シャンシャンしゃしゃり出て、雲〜流れ
月に暈(かさ)が掛かり、月暈(つきがさ)が告げるナチュレな
天気予報は外れることなし——明日は雨の降るる
酷暑を慰撫(いぶ)して、そぼ降る雨よ
都市‐砂漠に淚るい・涙・流滴(るてき)・・・黒珠(ぬばたま)の鴉なく