『何処からやって来たの』No.2

21世紀、機械科学文明が世界の巷間(こうかん)を、
にぎにぎしく虚飾し、繁栄し始めた時から、
アナログ・デジタル‐コンピュータが、
電子コンピュータに進化脱皮する頃から、
分けもなく朝の目覚めが哀しく、疎外感、
重い<虚無>感をまとってきていなかったか。
動けぬベッドに身をまるめて、<空虚>を、
優しく圧し消すかに、呼吸を腹部に落とす。
おヘソの少し上の奥の、生命の本体、
《ミタマ!》の<空>と言う器の働きにつながる、
太陽神経叢(しんけいそう)の辺りを意識し、鼻腔(びくう)でゆったりと、
吐く息・吸う息を繰り返す……何事も、微塵も、
無かったかのよう、心理学者の言う集合的無意識の、
<不安>感が不思議、跡形もなく消えてゆく。
他の時日(じじつ)にもステロタイプ、繰り返えし、
<そ>を体験している不可思議かな。
「止まない雨はない」の囁囁(ささや)きもしてる。