『通りゃんせ 通りやんせ』No.7

 

人間(ヒト)はなぜに、人生〜せいぜい齢(よわい)百年歳を、

地と水の小さな惑星〈地球〉で、何ごとか!

自然災害・凶暴ウイルス‐パンデミック、

暗躍・跋扈ばっこ)する世界で、好んで患難刻苦(かんなんこっく)するる。

生命・宇宙(せかい)の秘めごと———旧約聖書のアダムとエバの、

神に背いた原罪(つみ)などではなく……

宇宙‐創世時に、人類先祖(!)の犯したと言う、

想像を絶した〈大罪〈註2〉!〉を、自己浄化・自己変革して、

人類みんな皆〜ひとり残らず、そを償つぐなう為に、

はるばると久遠の過去から、生き死に〜生き死にして、

失敗を重ね〜重ねるも、少しずつ実績を積み重ねて、

物質化して光を内蔵した、地球<革命の星>にやって来た。

通りゃんせ、通しゃんせ、「人間は進化して神となる!」の、

自然な正しい〈生命進化の道!〉を歩む為に……。

『通りゃんせ 通りやんせ』No.6

 

うらぶれて日々うとく、都を遠く拝跪(はいき)しながら、

冤罪(えんざい)の思いかなえられず……北に流れ行く、

暖流の玄界灘に、時に北からの激寒の雪風、

吹き荒れる3月26日に、ヒトの息を止め‐置く。

死して京都の地への、怨霊(おんりょう)・荒ぶる鬼神となるも、

「心だに 誠の道にかないなば

祈らずとても 神やまもらん」……やがて呪い・

怨念を解いて、博多・京〜全国の平穏・学問の神となり、

機械科学文明‐全盛の時代に到りて、自然を破壊し、

征服することが、その本分であるかのような錯誤色の、

生命・宇宙せかいの歪みを変革する〈仕組み〉浄化に、

目覚める人々の集う、〈北野天満宮〉となるるか。

 

✻補遺(Addendum/アデンデューム)

「通りゃんせ 通しゃんせ

ここはどこの 細通じゃ」

『通りゃんせ 通りやんせ』No.5

 

争いがお嫌いな、学問・受験や知恵の神に祭られて、

天神さんとなった菅原道真(みちざね)公—律令国家の平安時代、

天皇(トップ)を補佐するお役目の、従二位の右大臣に、

従一位は政治に長(たけた)左大臣、年下の藤原時平に。

それを取り巻く貴族達の仕掛けた、〈昌泰(しょうたい)の変!〉の、

政争の謀略(ぼうりゃく)にはめられ、あえなく失脚・左遷(させん)されて、

京の都〜落ちして行く……家族・配下はバラバラに、

多くは北の奥羽の地に遠流(おんる)され、道真公はお一人で、

人の尊厳・財すべて剥奪され、着の身〜着のままに、

はるか遠く南の太宰府(へきち)に、とぼとぼと流刑さるる。

それは世界を変革する仕組み〈註1〉を負った人間の、

「帰りはこわい」〜非道・過酷な宿命なの……

 

✻「こわいながらも

通りゃんせ 通りゃんせ」

『通りゃんせ 通りやんせ』 No.4

 

わらべ遊びは、みんな皆、

われ先に鬼となりたい、鬼あそび、

鬼となって、アーチの鳥居を作り、

神童(カミ)となる……鬼さん、こちら、

手の鳴る方に、鳥居・アーチの向こうには、

菅原(すがわら)天満宮の、天満天神の居られる神社(かみやしろ)。

東風(こち)〜吹かば、匂い立つ、梅が香(か)の寂滅(じゃくめつ)のなか、

変わらぬこの世の喧騒(けんそう)〜権力・支配の争い続く世に、

無心‐瞠目(どうもく)し、鎮座して居らるるか天満天神。

 

✻「お札を納めに まいります

行きはよいよい 帰りはこわい」

『通りゃんせ 通りやんせ』 No.3

 

天神さまのわらべ歌を、声高らかに、

歌いながら……最後のフレーズ、

「通りゃんせ 通りゃんせ」になったなら、

ゆっくりアーチが降りてきて、

曲の終わりに、その下にいた童と、

後ろの子供のふたりが、得意げな、

鬼(オニ)さんになーる……夕焼け・小焼け。

 

✻「御用のないもの通しゃせぬ

この子の七つのお祝いに」

『通りゃんせ 通りやんせ』 No.2

 

わらべ歌、あそび歌、忘れ去られた、

童(わらわ)遊びの「通りゃんせ」〜する者、

寄っといで、この指とぉーまれ、

じゃんけんポンよ、あいこでしょ、

負けたら鬼よ……二人で鬼さん、

少しく離れて向き合った、鬼さん同志が、

両手を組み合わせて、時に高く、

背伸びして、アーチを作る。

その下を、たてに並んだわらべ達、

順々に少しく、前こごみなどして、

アーチの下をくぐり抜けて行く。

✻「天神さまの 細道じゃ

ちっと通して下くだしゃんせ」

『通りゃんせ 通りやんせ』 No.1

『通りゃんせ 通りやんせ』

——天満神(てんまんしん)のお通りじゃ

中島 稔

 

「童」‐わらべ・ワラワは、里に立つと書く、

「里」には田があり土があり、古里があり、

おかっぱ頭の、鼻垂れ小僧が遊んでた。

童(妾/ワラワ)は辛く苦しい女〜「奴隷」を意味してる。

目の上に刺青(いれずみ)され、重い袋を背負わされた奴婢(ぬひ)は、

愚かな童(こども)に似ているる……PCゲームでは、

女王・王女や、身分の高い女性が「わらわ」かな。

 

✻「通りゃんせ 通りゃんせ
ここはどこの 細通じゃ」