『洞爺湖‐新説話 風の栖(すみか)』 No.3

「風が行く先々で、氷結のアートして行く」

北の湖〜洞爺湖〈山の湖(キムントー)〉は、水深〜深く、

冬に不凍湖となり……夏にはその底い深くまで、

蓄えた熱が、冬期に放出されて温い湖水に、

さざなみ立つ湖面は、北の湖でも凍ることを止めていた。

本来世界は有機的に連鎖・連動していて、

時の長〜短はあれ、意図せずとも、

精密・精巧な機械が、運営しているかに見える、

〈自然〉は、いくつもの不可思議‐景観を、

反抗して産み出しているかに……。

洞爺湖の中の島は、五万年前の昔しに、

爆発して生まれた、洞爺カルデラの中央火山を成す。

中島の西山‐トーノッケヌプリは、エジプトの、

先鋭ピラミッド型に、何故かアイヌ名の落ちた北山は、

中南米の台型ピラミッドに酷似してる。

島の向こうから羊蹄山が、何事か覗き見しているる。

〜つづく〜