『蔵王(ざおう)神々の連嶺(れんりょう)』No.4

 

〘破詩〙

<蔵王>のは穀物やお宝を保管‐蔵する働きと、

王は最上の主宰トップの意あり——蔵王連峰の由来名<蔵王権現ごんげん>は、

乱れ・荒廃した世を救済する為に、神・仏の働きを合わせ持った、

救世主ミロク!>としてこの世に出現した——そのむかし奈良時代に、

修験道しゅげんどう(/山伏)の開祖・役小角えんのおづぬが、奈良は吉野の金峯山きんぷせん山上ヶ岳で、

未来世界の混迷も、救済する最強の救世主ミロクを山上に招来する、

千日間の修行を納める……最初に出現した釈迦シャカ如来でも、

続く千手センジュ観音でもなく、三番目に出現した弥勒ミロク菩薩でもなく、

三尊の働きを兼ね備えた、身の毛もよだつ、怒髪天どはつてんを突く、

魔王の形相の<金剛‐蔵王権現>を招来しょうらいする。

やがて東北‐奥羽の蔵王(連峰)に、その分体としてミタマ分けをした。

仏教系修験道しゅげんどうではその三尊の働きを合体集合しゅうごうして蔵王権現を、

神道系修験道では、大己貴命オオナムチ(/オオクニヌシ神)・少彦名命スクナヒコナ(/コトシロヌシ神)・国常立命クニトコタチ(/クニトコタチ神)・日本武尊ヤマトタケル(/オオクニヌシ神)・金山毘古命カナヤマヒコ(/オオクニヌシ神)を、合体がったい・合一して、最強の未来神ミロクとするる。

古来〜蔵王は刈田嶺かったみね不忘山わすれずのやまと呼ばれ、

役小角えんのおづぬが山形県の出羽三山‐羽黒山に登った折りに、

刈田岳を遥拝して、奈良県金峯山きんぷせんの<金剛蔵王大権現>を、

ミタマ分けし勧請かんじょうして、連峰に奉斎ほうさいし、蔵王山と呼称したとも。