『短詩集』No.2

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「消去しますか」

下になっていた原稿の、ワードに設定されていた、

消去ボタンを、「押してはダメ!」なのに、

なぜか復元できないのに、押して、

完成詩文を抹消してしまった。

この「短詩集」を作る、きっかけとなったポエムだった。

とても気に入った、「よくできていた!」

記憶からその内容、みごと情景も何も無しに、

消去してしまっている、自分の中のもう一人、

成りすましの機械的な私が、その犯人、

過去もっと長文も……何度も懲(こ)りずに消していた。