『言の葉幻想』No.2

 

「よい」はカナの二文字でも、読音(おん)も意味も多様かな。

好い、佳い、快い、良い、善い、酔い、

宵、夜寝、世い、淑、四位……トータルに、

言の葉を多様に理解した時、こころは無心となり、

強制力はなくなり、場は自由発想の空間に転じて、

言の葉の働きは、誰のものでもなく共有されているる。

宗教の言う「はじめに言葉・ロゴスありき」ではなく、

時間も空間もない、生命エネルギーのエッセンス、

のみ満ちた無の領域《無源》のはじめに「意識あり」

時間も空間もない《無源》から宇宙や生命が、

はじまるとしても、それが完全無‐純粋・無垢だったなら、

世界は無、何事も何物も何者もはじまりはしない。