詩篇『窓を開けて』No.1

    詩文 中嶋 稔

ヒトはたくさんの窓を持っている。

過去に向かって開く窓、未来に開く窓、

多くの窓は閉じていて、鍵穴が見当らない。

開かずのサッシ窓、外気そとを遮断し、

季節仕様の、機械風ふく箱(ックス)様の部屋にこもっている。

 人間の心の窓は、頭能(のう)にあり、

その〈記憶・記録〉機能に反応して、

五感は喜・怒・哀・楽してる。

この世の生での〈記録〉は、朧(おぼろ)げながら、

記憶されているも、人間以前〜前世は……

知ってはならないかに、

堅牢(けんろう)堅硬(けんこう)‐窓は閉ざされている。