「眼に視えない異次元世界(せかい)には、話しつくしても、
伝わらない真実(トゥルース)! あまた秘め事のあるる」
銅像の背後には、十二分に背の伸びたシュロ樹が12本、
いく本も生えた、扇子の竹骨を大手に広げたかの硬い葉で、
この地から出て行かぬよう!「どんな罪‐犯したの?」
コワテル神像をしっかりと、警備‐封じしているかのよう……
正面にはマヤ・アステカの、生け贄(にえ)した‐祭祀・祭壇の、
ミニチュア‐ピラミッド風な、石台が設(しつら)えてある。
眼下〜左右には、四季折々に花を絶やさぬよう、
彩り開花する花壇あり……昔し、むかしから、
中南米‐インディオの食物だった日輪草(ヒマワリ)が、
記録更新の今夏の酷暑にもめげずに、
ピンと背を張り、大輪(たいりん)の花を咲かせていた。