四十種類以上のスパイスで作るカレーは、
毎回、同じ味覚を与えはしない……。
「これだ!」と言うカレーに、年に4〜5回、出会った時、
日頃のカレー作りのジレンマな心が吹っ飛び、
何度か捨てたカレーへの、後悔が消えてゆく。
「続けてきて良かった!」と思える。
何種類もの芳醇な香りが口を満たし、
溢れ出して……いつもの、辛味が勝っているカレーが、
「まったく辛くない!」〜巧みに混ざり合った、
一粒一粒の香辛料の香りが、後から後から、
湧き上がって視える……辛味(ホット)カレーを突き抜けた、
優美な甘味感を味覚(テースト)して、瞬(またた)く間に、
身体中の細胞を、覚醒させてゆく。
カレーはインドから植民地支配していたイギリスに渡り、
明治時代の日本に、カレー粉カレーとなってやって来たらし。
日の本一の、四十(フォーティー)スパイス‐カレー粉カレーは、
ミッシェランのトップの星の、どんな料理も越えているる。