「雨降りお月さん 雲の蔭
お馬にゆられて ぬれてゆく 」
――童謡(nursery/ナーサリー)は、山里から五つ山を越えた
向こうの町に住む許婚者に嫁ぐ、雨情〈*註〉の姉のお噺はなし&と
2歳で亡くなった次女・恒子が、月に召されて
嫁ぐお説話はなしとも……今では、少女も結婚前の人も
「雨降りお月さん」はもう歌わないよね
「日暈(がさ)・月暈・心暈(がさ)」〜裸のカラダには、機械の雨は
辛かろう、せめてもナチュレな暈(カラカサ)をさそう
ますます加速してゆく、量子コンピューター開発で
〈機械科学の現代文明!〉は、歯止めはもう計わない。
サイボーグ化して、傷ついてゆくナチュレ (natural)なヒトのこころ逹〜心的‐細胞の遺伝子ゲノムにも
その操作が深くふかく、及んでいるらし……
「シャラシャラ、シャンシャン、鈴付けた」〜鈴が鳴る!
眼には視えない〈ナノ‐ミクロ〉な、機械システムの
どしゃぶる雨には、竹籤ひごで組み、朱色の油紙を貼った
京和傘をそっと、かけて上げようか。
*〈註〉=「雨降りお月(さん)」野口雨情‐作詞
中山晋平‐作曲
逝去なされてあちらにおられる、野口雨情さんとは、
お話しして、歌詩「雨降りお月(さん)」ご使用の、
ご許可をいただきました。そして一緒に詩(うた)いました。
分けもなく、ともに涙雨を流しました、あしからず。