『わたくしと影』No.4

五感を通して生存している肉体(からだ)を、

自分自身と思って生きていること、

多数の人間の知覚して生きているコトを、

それが自分自身と、錯覚していないか。

身体のどの部位も、自分の思い通り、

動いているモノなど、居はしないのに。

自分以外のどなたかが動かしている、が、

それは神ではない……本末転倒、

とかくこの世界は、錯誤で建築されている。

有って良いモノが否定され、正しくも無く、

無くて良いモノが、大手をふるって、

高層ビル林を縫う、紅葉する街路樹の路、

闊歩(かっぽ)して歩いているるよ。

機械科学に占拠された、地球世界では、

何モノかの〈影〉が、

システムが威張って、モノ事を動かしたり、

権威‐主張してきていなかったか。