『竹と空(くう)』 No.3

 

竹はホテルのように、幾つもの個室に、

空(くう)を宿し、一人二役〜草であり樹木にもなる。

一年で成体となり年輪もなく、イネ科の、

米・麦と同じ草を生きる。これ以上、

竹の樹幹は肥満することなく、ひたすらに

上を目指して伸びて〜延びゆく。

二年目には、草のように枯れることなく、

固い樹木質となり、百二十年歳を生きる竹のあり。

二十㍍にも育つ真竹・苦竹は、竹細工・竹工芸・

クラフトにも造作されている。雪の日に、

老いた母親の為、孟宗(もうそう)が筍を取りに行った、

中国の親孝行の逸話から、孟宗竹(もうそうちく)が生まれた。

「しなやかに、たおやかに!」