詩文『光りと影のアラベスク』No4

 

目眩(めくるめくおもい、眼を堅く閉じても、

余りに激烈な、科学的光の閃光は、

まぶたの毛細血管のくれない色を、

容赦無く沸騰‐暴発させるかに!

第二次世界大戦の終焉を烙印した、

長崎の原爆の、爆心点の高度は、

地上から490㍍~+-25㍍で、

一点に摂氏‐数千万度の火球が発生し、

爆発から1万分の1秒! 超ミクロの瞬間に、直径約30㍍、

温度は摂氏30万度の火球となり、100分の1秒から

0.1秒の間に一気に、直径100㍍~280㍍に膨満ぼうまんした。

空中は痛みを伴った、数値を記憶している分けではない。

ヒトはその記憶を、コンピューターのオンとオフ、

0と1の組み合わせにして、保存・保管してしまった。

いま隣国を侵略して、自国領土とした超ワンマン権力者が、

「(略奪した)自国の土地を侵された時、核戦争となる!」

平然と〈偽悪〉を公言して憚はばからない、こころが傷まない、

権力者の影は、投下された地面にどんな姿影すがたを描くの……。

〘註〙〈❊〉

カラー・バス効果(Color bath色を浴びる)=ある一つの事や物を意識することで、それに関する情報が、無意識裡りに自分のエリアに集まってくる。「知覚の選択性」とも言う。