『風の栖(すみか)』No.2

 

人の中に吹く、風の働きを<意識>‐

Consciousness(コンシャスネス)! と言う。

人の意識<風>の栖(すみか)は、脳の中枢の奥にあり、

身体の頭部から、手・足の先き端まで、

隈なく縦横に意識が巡る〜風のゆく道、

緻密(ちみつ)・繊細に絶え間なく、クリーンに、

巡っている、廻(めぐ)ろうとしているる。

人間‐生命世界も、脳の意識‐調和を、

阻害する、電磁波エナジーに満ち満ちている。

<風‐息吹(イブ)く>意識の働きは、機械科学文明の、

隆盛・謳歌による、恒常的ストレスで、

脳の緊張・疲労に、副腎(Adrenal‐gland)‐

ホルモンの放出〜指令に、急(せわ)し休みなし。

恒常的なストレスへのホルモン分泌(ぶんぴつ)は、

小さな小さい副腎が、左は半月状、右は三角形して、

ひと知れずともチョコンと、腎臓の上に鎮座し、

免疫力・抗菌力・抗がん力のアップに日夜、

勤(いそししん)で、身体の健康護持(ごじ)の肝心要(かんじんかなめ)してる。

『風の栖(すみか)』No.1

 

☆〘風の栖(すみか)〙;  中島 稔

 

風の働きは、春と夏の間(あわい)に、

連なる山々の中腹から、

いく筋もの、朝靄もやとなって、

立ち昇る、林立する様態さまに似ている。

「風立ちぬ!」

ひと知れず、伊吹イブキ・イブキいる、

風はいずこに、秘そみ住むか、

風の栖すみかを尋ねて……。

宇宙でも真空に、吹く風のあり。

太陽の高熱の太陽大気のコロナが、

太陽に止(と)どまれずに、高熱で放出され、

時に嵐のように、太陽風の吹く、

地球の磁場に向かって。

紫外線・赤外線・電磁波……

地球では<空(くう)の働き>のオゾン層が、

それを優しく包むも、科学‐物質による、

大切な自然やO3(オゾン)〜破壊が、ここにも及んでる。

詩文『竹と空と』 No.4

 

竹竹竹、竹竹の古路こみちを行く、

はるか久遠の過去から、吹き渡ってきた風とともに。

辛苦(しんく)・辛酸(しんさん)の惨劇に満ち満ちた、この生命‐世界を、

凝視して吹き継いで来た〈風の神〉イブキヒコ神・

イブキヒメ神たちの息吹イブく働きは、清浄きよめ・浄化そのもの、

無辺数あまたの竹の葉ずれが、それを吹奏(すいそう)しているる。

サワサワ・サワワ・サワサワ・サワワ、

サワサワサワ・サワワ・サワサワ、

サワワ・サワサワ・サワサワサワワ……

時に寂さび・侘わびびの竹花瓶となり、茶室に端座(たんざ)してる、

寒風と直射日光で、赤く染まる女竹(めだけ)は「幸運を運ぶ竹」とも。

竹の地下茎はひとつで、豊穣な竹林を造形する。

淡竹はちく・苦竹はおよそ百二十年、孟宗竹は六十年余周期で、

絹糸の先に米粒を付けたかの、稲の花に似た白い花が咲き、

観音竹の花はシンプルに、海に咲くサンゴ‐ピンクのよう。

竹林では小さな種子を結び、やがてその実は、

滋養豊かな地に落ちて、新た世代交代のイノチを渡す。

役割を終えた竹林は、ハレやかに枯れ野となるか。

百年を生きた竹の精霊は、つぎは何に生まれ変わる、

「しなやかに、たおやかに、のびやかに!」

〜つづく〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『竹と空(くう)』 No.3

 

竹はホテルのように、幾つもの個室に、

空(くう)を宿し、一人二役〜草であり樹木にもなる。

一年で成体となり年輪もなく、イネ科の、

米・麦と同じ草を生きる。これ以上、

竹の樹幹は肥満することなく、ひたすらに

上を目指して伸びて〜延びゆく。

二年目には、草のように枯れることなく、

固い樹木質となり、百二十年歳を生きる竹のあり。

二十㍍にも育つ真竹・苦竹は、竹細工・竹工芸・

クラフトにも造作されている。雪の日に、

老いた母親の為、孟宗(もうそう)が筍を取りに行った、

中国の親孝行の逸話から、孟宗竹(もうそうちく)が生まれた。

「しなやかに、たおやかに!」

 

 

 『竹と空(くう)』No.2

 

竹の身体にはいくつもの節のあり、

竹の節と節とは、空洞(カラ)っぽつなぎ、

カラと空くうは同じ働き、同じ意味。

空は器・領域の域‐エリアの働き在り。

竹の中には、いくつもの空が住んでいる。

かぐや姫は月から、竹の母胎の、

〈空(くう)〉に受胎したらし……いくつもの、

カラっぽがあるから竹は靱(しな)やかで、大嵐で弯曲して、

地に頭が着き掛かっても、折れなどはしない。

心にも竹のように節と節があり、いくつもの空(くう)を、

宿していれば、折れることも、

キレる! 心も住み込めはしない。

執着して欲望が果たされず、不服・不満足するも、

常駐することなどできません、

「しなやかに、たおやかに、まっすぐに!」

 『竹と空(くう)』 No.1

 

竹竹竹、竹竹の小道を行く、

真っ直ぐに見上げた、先き端に空はいない。

時々来賓(らいひん)する一陣の風が、空に出窓を開く。

竹の葉がまぶしい深緑(フォレストグリーン)と、

すぐそこまで、宇宙(そら)が来ているかの、

澄んだ青・蒼(あお)・碧(あお)の、コラボ絵画かな。

竹のように精一杯、空をめざすも、

その先き端の生育を、引き止めるモノは何?

何気なく見上げると、身・心の疲労が、

シャッキリと真っすぐになる。

「しなやかに、たおやかに」

『天まで届け』 No.3 中島 稔

 

人間‐わたくしと言う生命の、根源(もと)の働き、

《魂(ミタマ)》を基点として、内観する無限小宇宙(せかい)と、

はるか見上げる、無限大宇宙とが交差しているる。

遥かはるか久遠の彼方、生命・宇宙の発生の源、

潜在化して秘(ひそ)み居る《無源!》まで、

すべての宇宙(そら)が晴天の霹靂(へきれき)し、子供のお遊戯の歌のよう、

「大きく 大きく 大きくな~れ

大きくなって 天まで届け!〈*〉」

………どうぞ、届きますように

 

〈*〉NHK「おかあさんといっしょ−」お遊戯体操の歌詞

『天まで届け』 No.2 中島 稔

 

私の‐わたしの‐さらに奥のワタシ‐

の奥のわたくしに、超微細小(ミクロ)宇宙がある。

〈イノチ〉の働きが、絶えることなく、

生まれては、滅んで、滅んでは瞬く間に、

生まれて絶え間なく……際限なく、無限小な、

生命エネルギーが、躍動・消滅を繰り返し〈共動〉してる。

地球科学者の〈素粒子〉理論は、ようやくに、

その超ミクロ世界の、入り口辺を検索中らし。

『天まで届け』 No.1 中島 稔

 

「小さく 小さく 小さくなーれ

小さくなって 蟻さんになーれ〈*〉」

 

「もっと もっとー 小さくなーれ

小さくなって〈点!〉さんになーれ」

と替え歌してみて、「こわい!」

の畏怖感(いふかん)を覚え、点となってその場に蹲(うずくま)り、

しばらく動けなくなった、ことがありませんか。

わたくしの中にあって、わたしで無いような、

ごくごく小さな世界、ミクロな宇宙(せかい)、

肉眼で視えなくとも、顕微鏡や、電子顕微鏡、

できたなら、中性子顕微鏡で観察する世界、

生存と消滅が同時に起きている、超ミクロ‐

〈素粒子宇宙(せかい)〉、もうこれ以上何も無いような世界、

消失した瞬間に、同時に素粒子(クオーク)が現象してる宇宙(せかい)!

絶え間無く、有(1)と無(0)が、

プラスとマイナスが、同時に存在して持続している、

陽と陰が、善と悪が……瞬時に共存してる、

共動しているる、無限小の宇宙………

 

『日の本の四季‐変異』No.6

 

ホー ホケキョ

ホー ホケキョ

来年の梅雨が、めぐって来る日まで、

〈こころ〉の震災復興が、

いまだ終わっていない南東北の、

何処ぞかの町の杜もりに、

ひさしく、旅に出掛けるらし。

「ホー ホケキョ!」