詩文『樹林 幻想』 No.1

 

詩文「植物は人間より優れた知性を持っている!」

あちこち移動できない分、五感プラス一五の感覚を持ち、

磁場を感知したり、重力を知覚して、

地中の栄養成分が検知でき、生存‐情報を植物同士で、

コミュニケーと能力を有し、自己保存に努めてる。

生命進化の過程で、単細胞生命から多細胞生命体に、

植物から動物に脱皮する過程で、その脳力は、

動物の個性に合わせて、特化‐減少してゆくは、

退化を意味するる……人間の感感は、動物より、

さらにその動物的本能が減少・鈍化して、

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の〈五感〉が、

メイン機能となっているる。

「見ざる、言わざる、聞かざる」

 いまは昔、江戸時代初期の彫刻職人〈左甚五郎(ひだりじんごろう)〉が、

徳川家康公神カミご縁の廟所びょうしょ、日光東照宮の、

黄金色に輝く陽明門に行く途中にある、

神馬の神厩舎かみきゅうしゃを守るかに、その上長押なげし〈❊〉に、

視覚・口覚(こうかく/言)・聴覚を閉じた、

小さな「三猿」の彫刻はなに告示してる。