この「ほれやすい葦」の詩を吉野弘氏は、パスカルの<考える葦>のパロディー詩として紹介している。
すぐにソワソワしだす男の辞書に
絶望というコトバはない
ほれやすい葦の上には
いつも希望の星ばかり
詩人-関根隆は1930年の東京生まれで、お住いは荻窪で何回かお伺いしたことがあり、近間の喫茶店でお茶をしてイチゴ・ケーキを食べたことがありました。小説家で詩人-井伏鱒二さんも荻窪住まいで、生前に氏とは親交があり〈白い館〉の詩集の帯の推薦文を書いて頂いていました。

浄化の会 光元堂
この「ほれやすい葦」の詩を吉野弘氏は、パスカルの<考える葦>のパロディー詩として紹介している。
すぐにソワソワしだす男の辞書に
絶望というコトバはない
ほれやすい葦の上には
いつも希望の星ばかり
詩人-関根隆は1930年の東京生まれで、お住いは荻窪で何回かお伺いしたことがあり、近間の喫茶店でお茶をしてイチゴ・ケーキを食べたことがありました。小説家で詩人-井伏鱒二さんも荻窪住まいで、生前に氏とは親交があり〈白い館〉の詩集の帯の推薦文を書いて頂いていました。
長い間、どこぞかに隠れていた(?)詩集が見つかりました。引っ越し先の荷物をほどいて並べて頂いた本棚に、並んだ本の上に隠れんぼするように、屈まないと見えない所に置いてありました。
詩集「午後4時のフェミニスト」1986年1月16日発行200部限定、第「60」冊目(赤い印字)に当たる、豪華な装丁本で定価は1万円でした。
「謹呈 関根隆」のボールぺのサインがあり、ご自身の文字に本人曰く、「ミミズが這ったような文字」〜一字・一字! タマシイこめてひときわ丁寧に、書いている姿が印象されています。お手紙も新聞の切り抜き——詩人‐吉野弘の「かすかなユーモアと控え目なエロス」の新聞-書評も入っていました。
『寒〜暑 烈しき町で』 <5> 中島 稔
いつ頃からか日本列島は雪、少なとなり、
夏は記録的‐酷暑が続き、「地球は温暖化に向かっている!」も、
今年‐正月明けに、大寒波に襲われ「非常事態宣言!」の、
ニューヨークや空港……西欧も「寒冷地化してしまってる?」
予報士泣かせの、ゲリラ台風・大竜巻・大洪水、
北の国では豪雪‐注意報など、「天候‐大異変!」
のニュースが、枚挙(まいきょ)に遑(いとま)なく放映されている。
『寒〜暑 烈しき町で』 <4> 中島 稔
一昨日まで、煤(すす)けていた空の顔(かんばせ)を、
洗い清めて、まっさらな朝陽が立ち昇ってゆく。
オナガ・カケス・シジュウガラ・スズメ……達、
除雪して、斑点(まだら)模様に溶け始めた庭で、
放(ほう)ったお米・残飯を、競って啄(ついば)んでいる。
裏庭の家陰(やかげ)には、屋根からずり落ちた雪も載(の)り、
7〜80㌢の積雪に、昭和30年頃にタイムスリップしたかのよう。
『寒〜暑 烈しき町で』 <3> 中島 稔
四月(うづき)には赤・白・ピンクに咲き染める、花言葉は、
永続・公平・「私の想い受け止めて!」の、
ハナミズキの街路樹を、すばしこく走り抜け、
冬枯れの木に、雪花(ゆきばな)咲かせてく。
一日25時間、ところ狭しと飛んで跳はねて、
雪橇(ゆきぞり)を駆り走り回っているる、雪の精‐
雪ん子たちを、誰も視ることができなくなったの?
雪ん子と遊ぶ子供たちは、何処に行ってしまった。
『寒〜暑 烈しき町で』 <2> 中島 稔
ヒトの記憶から、久しく説話(おはなし)からも、
消えていた〈雪ん子〉たちが、突然現われて、
小さなビルからビルへ、日がな工業団地の、
粘板岩(ねんばんがん)のスレート屋根の、大きな滑り台や、
山麓の別荘を移したかの、お伽噺(とぎばなし)ちっくな、
ログハウスや、枯れ芝になっていたその庭へ、
朝からメロンパン焼く、トンガリ帽子屋根の
ベーカリーに、雪橇(ゆきぞり)を駆(か)り、巡って行った。
『寒〜暑 烈しき町で』 中嶋 稔
年に一〜二度だけ、ほんの少し雪の降るる、
空(から)っ風の吹きまくる町で、今年ばかりは
ドシン・ドシン・ドシン……北極の白クマのような、
大雪が容赦無く、落ちてきた。
むかしは上毛(かみつけ)の平野側は、雪国でもないのに、
軒先きから、いく本もの太いツララが下がり、
雪室(かまくら)を作ることができる時節(とき)もあった。
わたしの脳や身体はこのままでは、機械体(サーボーグ)!
この肉体のどの器官・臓器をとってみても、
わたし自身のモノは、何一つなし。
朝食に食べたお米や野菜・魚や卵が身体の、
血肉となるも……その働き-要素は、
わたし自身によるものでは無い!
他の生命(イノチ)たちの、生命エネルギーを摂取して、
形成されている、わたしの肉体-要素……。
どなたが管理・運営しているる、身体-環境(ワールド)。
洞爺湖の 秘め事燃やし 水上花火か
水上花火か 百花繚乱りょうらん 山の湖キムントー
天翔あま かける 湖面走るや 花火! 舞踏まい
〈*〉註=『マトリックス・Ⅲ部作』この世界はコンピューターが作った仮想世界である! そのシステムに支配されて、サイボーグ‐奴隷化した人類を救済する為に救世主‐〈ネオ〉は、トリニティーとモーヒィアスを中心にした人類の抵抗軍に加わり、現実と仮想空間とを行き来しながら、エージェント‐〈スミス〉を中心とした、コンピューター支配システムと戦い、それを打ち破って人類を解放する。
〈*〉註=全国14都道府県で200余名の大豪雨・大災害の犠牲者(平成30・7・12現在)、の方々の、ご冥福を心より祈りあげます!
テスココ湖の二つの島‐テノチティトランと、
トラテロルコに築かれた〈アステカ帝國〉の、
30万の黄金都市は……やがて、南米‐アンデス・インカ(マチュピチュ)文明&
中南米‐マヤ文明の、諸‐都市とともに、スペイン・キリスト教徒の、
植民地‐侵略戦争で、13世紀初頭に滅亡するる……。
メキシコ・シティの地下に破壊‐埋没し、昏睡していた、
血塗られたアステカ文明……そのデジャブを投影する水海(みずうみ)、
初夏の〈キムントー〉山の湖‐洞爺湖に、
凍てついて針刺す、涙色の雨の烈しく降るる。
「平成30年7月豪雨」〜7号台風は、
日本列島〜中部地方‐以南〜北海道・大雪山の地も、
抉えぐり取り深く、その爪痕〈*〉を刻印しているるか。