『望郷(Nostálgicoノスタルヒコ) 魂(ミタマ)旅 』No.1(タイトル・No. 改定〜)

(詩文中の横文字‐表記ははスペイン語)

〘序詩〙 (Introducción(イントゥロドゥクシォン)a la poesía(ポエシア)

――静かに《無心!》なるこころ 

無心は心が無いのではない 雑然・騒然とした

どんな環境・状況にあっても 振り回わされない

こころは 酷暑の路面に水を打ったかのよう 

マックスに回転(Rotación/ロタシオン)するる

独楽のよう 不動の動〜静穏‐回転 

この世界の隅々 山奥深く 海原はるかに

〈静寂〉を訪ねて行っても それは其処にはない

この生命・宇宙は 物理・科学の粋(すい) 

機械‐コンピューターシステムによって 

すでにすでに 無限時間を遡(さかのぼ)った過去から

絶対的な支配・抑圧ナイズされて 来てしまっていた

S・F(空想科学)映画を 遥かに凌駕(りょうが)している

不条理(Absurdoアブスルド)な血の惨劇が 起きて来ているる  

『望郷(Nostálgicoノスタルヒコ) 魂(ミタマ)旅  』No.3

有りて在る生命と 宇宙(せかい)を産み出した

行方不明の《無源‐生命!》を 捜索・救済しなくては 

死滅していた と伝えられてきた

《無源》生命の神話・伝説を、紐解(ひもと)かなくては

無源の純粋〈無!〉は、いつ・いかなコト有って

「いったい 何処に行ってしまったの」

時間も空間もない純粋な〈無〉の 生命エネルギーに

満ち満ちていた《無源!》を探しに……

そに至る 有りて在る障害・障壁・妨害を

乗り越えて艱難刻苦(かんなんこっく)の棘(いばら)道 すでに先行の

革命(Revoluciónレボルシオン‐ 列車(Trenト/レン)は突き進んでいるる

『望郷(Nostálgicoノスタルヒコ) 魂(ミタマ)旅 』No.2

「とまれ‐かくもあれ 行かなくては!」

無限の無限の無限〜乗倍の〈時・空〉を費消して

行われて来た 血塗られた生命・生存の惨劇史!

その屍と残骸が累々と堆積して 腐敗し

汚泥(ヘドロ)化してしまった〈過去〉にではなく

絵空事に 夢想・偽善を着飾って 

パラダイス然としている〈未来〉にでもなく

〈現今(いま)〉この瞬間に 彼方〜無限と思(おぼ)しき

宇宙の果ての地平に行って 魂(ミタマ)の眼を凝らして 

その底の底いまで 望郷(Nostálgico/ノスタルヒコ)するる

『無源より往路(きた)りて<イノチ>無源に復路(いた)る旅』(スペイン語) No.3

生命・宇宙の発生の源泉(みなもと)‐

《無源》のイノチの水・

生命エネルギーもいつからか

渇(かつ)え荒れ果てて

その在所はモヤ・カスミ(Polilla)・ 

汚泥(へドロ)化(Herodificación)しているる

そを宇宙‐物理科学では

暗黒物質(ダークマター)・暗黒(ダークエネルギー)

Materia oscura ・Energía oscura)と言い

「生命宇宙はその質量とエネルギーの

95%が穢(けが)れきっていた!<*>」と

『無源より往路(きた)りて<イノチ>無源に復路(いた)る旅』(スペイン語) No.2

「ここは終(つい)の終着駅」(Aquí está la última estación.)

この先きに行く線路は一寸先に

視えることなし……そして (Y/イ)

生きとし生きる諸々の生命(Vida de todo tipo de vida.)の

産まれて来し、故里‐《無源》(Pueblo viejoNinguna fuenteより

歩み来た線路は、錆び・腐れて

見る影もなしか(Puedo ver la sombra

「ここにて終わりの駅」(La estación final aquí)

『無源より往路(きた)りて<イノチ>無源に復路(いた)る旅』(スペイン語) No.1

                   (   )内はスペイン語

長い永い……まったく想像の及ばない(No me puedo imaginar en absoluto)

久遠(くおん)の過去から、生命が生存して来た

時・空<宇宙>の生命エネルギー(Energía vital

食べ尽くして、歪み・汚れ・朽ち

果ててしまったかの<生命(イノチ)の旅> (El viaje de la vida )を続けて

はるか極北の地の果て(Fin de la tierra del extremo norte.)

その極みまで、やって来てしまっていなかったか

わたくし達――神・仏・霊・人間・

動物・植物……有りて在る諸々の生命(イノチ)(Varias vidas que existen.)

『クレオール(Criollo(クリオーリョ)なカリブ海』 No.4

〈*〉註=〈クレオール(Creole)〉は、本来はスペイン語のクリオーリョ(Criolle)ですが、スペイン人を親として現地‐植民地で生まれた人のことでしたが、植民地で生まれていたネーティブ(原地住民)以外の人々を指していました。当初は新大陸生まれのスペイン系の人々の意味でしたが、その後、植民地生まれの多くの白人を指し……やがて、アフリカ系も含む〈混血人種(黒人)〉を意味するようになりました。

*差別用語としての〈黒色人種・黒人〉=ニガー(Nigger‐英語圏)、ニグロ(Negro‐ラテン語)→Nigger、ネグロ(Negro‐スペイン語・ポルトガル語/Rio Negro‐ネグロ川「黒い川」アマゾン川の支流)

『クレオール(Criollo(クリオーリョ)なカリブ海』 No.3

文化・文明の滅亡‐destrucción(デストルクシオン)の種子は 

タワワに実った 高度な文明の果実にも内在してる 

天空を朱色に焦がして まんまるい落陽‐Sol(ソル)caido(カイド)が 今日も椰子(ヤシ)樹林に降り来たる するすると 

夜の帳を曳(ひ)くように、逢魔(おうまがどき)の空を

群青色に染めて、満天に星々が生まれる

かつて何事か あったとしても昼には

灼けた頬を針刺すかに 北東‐貿易風‐vientos(ビエント)alisios(アリシオス)が

吹き過ぎてゆく 夜にはいく筋もの涙をぬぐい 

シミ跡の残る頬を ヒト知れず優しく吹き過ぎて行く 風の女神‐Diosa(ディオーサ)del(デル)viento(ビエント) 時に忘却した過去を

掘り起こすかに 烈しく混血(クレオール)の海から起きた

ハリケーン‐huracán(ウラカン)が カリブ海諸島や

中南米の海浜より上陸して うつろうつろ惰眠だみんして

忘却しかかった過去の惨劇‐tragedia(トラヘーディア)を 揺り起こすかに

この熱帯雨林にも インドはデカン高原でのように

「目覚めよアウェアー」と鳴く 孔雀はいるるか

『クレオール(Criollo(クリオーリョ))なカリブ海』新改訂・詩 No.2

栄枯盛衰‐Subir(スビール)y(イェ)caer(カエール)は 歴史の原理・原則

15世紀 イタリア生まれのコロンブスは 

スペイン王室との契約で 西欧文明のエゴイズムと 

十字架を旗印に 3本マストのサンタマリア号を帆走させ

アメリカ大陸では無く 「大西洋航路!」を発見して

カリブ海に浮かぶ 西インド諸島のバハマ 

サン・サルバドル(San Salvador)島に到着するる

中南米(America Central y del Sur)・南米の

古代文明を築いた 原住民インディオの

滅亡への血染めの惨劇‐catástrofe(カタストロフィ)が カリブ海の

エメラルド・グリーンのスクリーンに投映されてゆく